国内唯一のフランス運河の旅紹介・案内サイト
いつもと違う旅をしませんか? そう、フランスで運河の旅をしませんか。レンタルボートは免許不要です!! 船長さんはあなた!
設備完備のレンタルボートは水上の動くコンドミニアム! 朝市で買った食材で料理をしたり、ミシュラン星のレストランで食事をしたり、ワイン、チーズ、郷土料理を楽しみながら、曳舟道を自転車で走り、町の骨董屋で掘り出し物を探す。土手に舫い、ロックを越えて。 フランス人は勿論ドイツ人もオランダ人もカナダ人もオーストラリア人も皆楽しんでいます。スロージャーニー、ハッピーライフ!
Dufour525地中海ヨットセイリング・クルーズ(1週間)
2015年5月末、H&Y夫妻、S&J夫妻,Kさん,Mさんの6名でフランスの地中海に面する港ポール・グリモーを目指して日本を旅立ちました。
本クルージングを描写したH&Y夫妻の紀行文がKAZI 2016年4月号に掲載されています。ご覧ください
深夜0時30分羽田を離陸、同日昼過ぎにはニースに到着(時差があるからね)。ニースからタクシーで約1時間のポール・グリモー港では、Feel(Dufour525)の優雅な姿と、陽気なフランス人スキッパーのファビアンくんが我々の到着を待っていました。
港で船に積み込む食料品などを買い、荷物と共に船に積み込めば、もう出港です。舫いを解いてサントロペ湾に乗り出し、ふと振り向くと空には美しい虹が!まるで我々の旅立ちを祝福するかの様でした。ラッキーの予感!!
対岸のサントロペの町にまず接岸。ここはフランスでもゴージャスリゾート地として有名な町。サントロペでまずは出港を祝して乾杯です。美味しいディナーの後は船に戻り、最初の夜は、サントロペ湾はブリジッド・バルドーの別荘の見えるあたりでアンカリングします。空には星が瞬いていました。
2日目。快晴。本日はイエール諸島のポール・クロ島を目指します。ヌーディストビーチで名高いルバン島沖を航行しているとき、ふと隣に目をやると、そこには双眼鏡を一心に覗き込んでいる紳士の姿が・・・(笑)。
ポール・クロ島は海洋自然公園にも指定されているダイビング&シュノーケリングのメッカです。まだ水温が低くて海に入れないのが一寸残念でした。今日はここでワイルドモアリング(ワイルドモアリング・・・なんて素敵な言葉の響きでしょう!)
ランチには、お料理好きのヨットマンK氏がアーティチョークをゆでて食べ方を教えてくれました。ディナーはチキン2羽の丸焼きです。丸ごとチキンにオリーブオイルをたっぷりかけて、回りにジャガイモやにんにくを並べてオーブンに放り込み、ただ待つこと約2時間。とっても美味しく焼きあがったチキンは好評でした。ワイルドモアリングにはワイルドな料理が良く似合います。
3日目。出港して以来毎日快晴、風も波も穏やかなクルーズ日和が続いています。本日はサナリを目指します。
と突然 ドーン、バッババババ!!! え?え?え? 大砲?機関銃の音?? 朝から無線を傍受していたファビアンくんが、今この近くの海域で海軍の軍事演習が行われているらしい、と言っているそのそばから、海軍の警備艇が猛スピードで近づいてきて「流れ弾に当たると危ないのでもっと岸よりを航行するように」!でも何事もなく、軍事基地のあるトゥーロン沖を過ぎました。
サナリに近づくころ、まっ黄色に機体を塗った小型飛行機が海面にタッチアンドゴーを繰り返し、飛び上がっては上空で水を盛大に噴射していました。 「この辺りは乾燥しているので山火事が多いんだ。あれは消防用の飛行機で山火事の消火訓練をしているところなんだよ」とファビアンくんが教えてくれました。今日は久しぶりに港に入港して水を補給します。
4日目。快晴。サナリで朝市が開かれていたのでみんなで買い物に行きます。色鮮やかで見るからにおいしそうな野菜や果物、チーズ、サラミ、ワイン、オリーブ、魚介類などの店が並んでいます。新鮮な野菜やさくらんぼやメロンなど、それにムール貝やえびを買い求めて、今夜のディナーのメニューはムール・マリニエに決定です。
本日は折り返し地点のカシスまで。急峻な崖がまっすぐ海に落ち込み、狭く深い入り江を形作っている処をカランクと呼びます。カシスからマルセーユにかけての海岸線にはこのカランクが続きます。カランクの多くは海からしかアクセスできないので、観光客は通常カシスから乗り合いの観光船に乗ってカランクを訪ねます。そんな満員の観光船を横目に、プライベートヨットでカランクの奥深くまで入ってゆくのは、一寸上から目線の優雅な気分を味わっちゃいました。
あら?崖の上の方で何か動く影が・・・双眼鏡で覗くとロッククライミング中の人影でした。落ちれば下は海面、千尋の谷。コワ!!
本日はカシスのマリーナに停泊します。
5日目。快晴。この日は多少風がありました。追い風に乗って快調に走ります。と、「いるか!」の叫びが!みんなイルカのみえる側のデッキから身を乗り出します。遠くに10~20頭のイルカの群れが見えて、「おいで、おいで、一緒に遊ぼう!」と呼びかけると本当に近くに寄ってきました。船を囲むようにして泳ぎ、舳先を横切り、手を伸ばせば届きそうなところを楽しげに泳ぎ回っています。これほど近くまでイルカが寄って来るのは、スクリューが動いていなくて安全なヨットならでは、ですね。暫く遊んでからイルカの群れは去ってゆきました。
この日は追い風に乗って少々長距離を走り、イエール諸島のポルクロール島のノートルダムビーチ沖でワイルドモアリングです。
今日は我らがスキッパー、ファビアンくんの誕生日です。日本から持ってきていた日本酒を開けてハッピーバースデー!
では参加されたお客様にいただいたセイリング中の映像をシャルル・トレネのラ・メール(海)にのせてどうぞ。
6日目。快晴。今日は一日ポルクロール島で遊びます。ここノートルダムビーチはゴダールの「気狂いピエロ」の撮影場所として有名、また昨年度の<ヨーロッパで最も美しいビーチNo.1>に選ばれたビーチです。ちなみにNo.2はギリシャのエーゲ海岸でNo.3はクロアチアのアドレア海岸だったそうです。エーゲ海やアドレア海を押さえての堂々の一位は伊達じゃない海の青さでした。
連日の晴れでだいぶ水温も上がってきたので、ちょっとだけ海に入ってみたり、テンダーに空気を入れて膨らませ、ビーチに上陸したりして遊びました。
上空は真っ青な空、そこを真っ白なかもめが飛び交っています。「かもめの羽は、表は真っ白で裏は水色なんだね」と感動してつぶやいていると、ファビアンくんが横で笑っています。「羽の裏側の水色は、海の青を反射しているんだよ!」 マジで??
夕方港に移動して停泊。ポルクロールの海岸で優雅にアペリティフしました。
7日目。快晴。再び波も風も穏やかです。今日で1週間のクルーズも最終日。サントロペを目指します。出港時の虹はやっぱりラッキーの象徴だったようです。最後まで快晴が続き風も波も穏やかな快適クルーズです。
サントロペで給油。サントロペの港にはチョー大型クルーザーやヨットが所狭しと停泊しています。沖合いにはヘリコプターを乗せている豪華クルーズ船が・・と思ったら、それも個人所有の船だそうです。ヨーロッパのお金持ちはハンパじゃないですね。
サントロペのお洒落な町並みを散策。船に戻って、いよいよポール・グリモーに帰ります。
港に停泊して、今日はファビアンくんをご招待して、港のレストランでフェアウエルディナーです。ヨットマンたちはファビアンくんのヨットの操船技術の確かさに舌を巻き、女性陣はカッコいいファビアンくんにうっとり、FBのお友達申請していました。みんな彼との別れを惜しんでいます。賑やかに最後の夜は更けてゆきます。
8日目。快晴。夜のうちに荷物をまとめ、朝食後9時に港で解散です。
ポール・グリモーのホテルに残る方、ニースにタクシーで向かう方、私たちは近くの町でレンタカーします。
フランスの旅はまだまだ続きますが、地中海の旅はこれで終了です。
憧れの地中海クルーズ。
イルカに出会ったり、軍事演習に遭遇したり、美しいビーチで遊んだり、期待以上にサプライズに満ち満ちたファンタジックなクルーズでした。
お客様のHPやブログでもクルーズの様子をお知りになれますのでご覧ください。
・地中海クルーズの体験記は(全航跡が見れます) Harry's Sailing Cruiser
・秋谷日記:日本出発前々夜からどうぞ。
旅のヒント:ポール・グリモー港へのアクセスはニース国際空港からが最適です。その足としては今回利用した運転手付きレンタカーがお薦めです。日本から予約しておけばネームボードを持って空港出口で迎えてくれます。車は7~8名が大きなスーツケースと共に乗車可能で、港ではFeelの20~30mに横着けできます。料金は事前に決まっており、海岸道路での渋滞に巻き込まれても変わりません。勿論往復でも予約できます。食料品については今回のコースではほぼ2日ごとに停泊港で買い物ができました。朝市は大変魅力です。コースについてはポール・グリモー港から西(今回のコース)・東・南がありますが東はカンヌーニースーモナコ、南はコルシカ島ーサルディニア島に到ります。ただしコルシカ島は10日以上の航程となります。
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