クルーズ準備

運河の旅は豪華クルーズと違い自分で操船し、我が家を運ぶ蝸牛クルーズです。当然、操船技術が必要となりますが、逆に言えば自分の技術に応じたクルーズをすれば良いわけです。この意味では運河の旅が初めてのキャップテンには期日中に必ず返却地点まで行かなければならない片道クルーズより、好きな場所で戻れる折り返し(往復)クルーズの方が向いているかもしれません。いずれにしろ操船技術はベースの技術者に教わり、毎日実践を通して少しずつ馴れて行きましょう。

フェンダーが守ります

世界中から運河の旅初体験者が来ますので、船も準備を怠りません。フェンダーなる緩衝材を船体周りにぶら下げたり、ゴムの緩衝材を装着したりしています。保険にも入っていますし船体を擦ったり、軽くぶつけたりすることにあまり神経質になることはいりません。むしろ速度を出しすぎて引き波で土手を傷める事が無いよう注意しましょう。
ただし操船技術を少しでも早く習得できるよう準備はして置きましょう。この手助けをしてくれるのが運河の旅契約後お手元に届くクルーズの手引き水辺ガイドです。
クルーズの手引き船上生活の手引き操船の手引きからなります。

船上生活の手引き(英語版)

その内容は船上生活の手引きには

  • 船の装備 - 航行にあたって - クルーズの楽しみ方 - 安全・サポート・保険等と主に船体、操船に関する説明・注意事項。
    図表として-ロックの通り方 -ロックの開閉日と稼動時間 -航行ルート諸情報 -備品チェックリスト等がついています。

操船の手引き(英語版)

操船の手引きには

  • エンジン-電気系統-ガス-トイレ-スクリュウ-安全装備等の各設備・備品の取り扱い方が説明されています。
    (共に日本語になっています。)

また水辺ガイド(01.Bretagneから20.Picardieまで全20巻)はいずれの巻も巻頭の10数ページを使いその巻が扱う地方の

  • 水路(運河及び河川、湖)の全般的説明-クルージング注意事項-観光情報-緊急時連絡先、水路管理機関、観光案内所等の住所・電話番号に付き、特にクルージング注意事項は注意が必要な水路については別章を設け詳細に説明していますので航路地図のみでだけでなく必ずこれ等のページにも目を通しておいてください

これ等の資料は共に乗船1ヶ月以上前にはお手元に届きますのでどうぞゆっくりお読みください。
尚、水辺ガイドフランスの運河・河川から訪ねる地方のガイドブックとしても楽しい読み物です。
次に船体設備等の写真をいくつか掲げます。ご理解にお役立てください。
(船種により異なりますが基本的には同様です。因みに、写真はTarpon 42Nと32です)
1.操舵部2.デッキ操舵部3.照明1~4,給配水、暖房、航行灯、霜取、ワイパー、警笛、12V4.CDプレイヤー&ラジオ5.スターン船尾格納部6.杭とハンマー7.ガスボンベ8.注水口とホース9.給水・給電柱10.2口ー3口変換器

1.操舵部:バウスラスターはエンジン稼働中でレバー中立時に1~2秒間使用する。
バウを左右に振りたい時それぞれ左、右のボタンを押す。長時間使用は破損します
2.デッキ操舵部:レバーは船内と連動しています。
3.電源スイッチパネル:就寝時は基本的には全てスイッチオフとします。
4.CDプレイヤー&ラジオ:無い船種もあります。
6.杭とハンマー:使用後回収をお忘れなく。
8.注水口とホース:タンクが満杯になると船体横のオーバーフロー口から水が出てきます。
10.2口ー3口変換器:必要なときもあります。
そのほか手引きをお読みください。